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最近の臨床から骨再生材料を考えてみます

  • 南部聡
  • 2018年9月3日
  • 読了時間: 2分

おはようございます.本日の旭川は台風が接近しているとのことで午前中は日が差していたものの午後から曇りとのことです.雨は降っていませんが徐々に天候が悪化するとの予報です.

今日は,人工骨材料について触れてみたいと思います.

インプラント治療の臨床では,骨再生術を行うことが多く技術的には必須であります.

また,使用する材料について世界中の研究機関から毎月のように報告される論文には目を通し常に更新することが重要であります.

そんななかで,現在最もポピュラーに使用されているのがガイストリッヒ社のバイオオス という人工骨があります.

そもそも生物由来(牛)の医薬品ですので,発売当初から私はその安全性について疑問を持っていましたので,臨床報告が十分に整って成果が高く安全であるとする結果が出てから臨床使用に踏み切りました.

単独で使用することでかなりの効果が期待できますが,患者様の骨の一部を混合すると効果が一段と高くなると報告が出ています.

しかし,私はここで工夫が必要であると考えています.

それは,骨表面から患者様の骨を採取するよりも,インプラントの埋入窩を形成する時に採取できる

より骨髄に近い部分の骨を採取して混合した方が効果が高いであろうということです.

それには,注水を行わず埋入窩を形成しなければいけませんのでさらなる工夫とテクニックが必要です.

一番目の写真が,埋入窩を形成中に採取された自家骨,つまり患者様の骨ですが,二番目の写真ではそれを人工骨,バイオオス と混和している状態であります.

このような状態にして必要な部分に対して骨再生術を行う材料として使用することでより質の良い骨再生ができると考えています.

処置の手順が少しだけ複雑になりますが,これで骨再生術の効果が上がるのであれば苦労といえるものでもありません.

本日は以上です.

また,今度日々の臨床について記載いたします.

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